ナショナリズムは何故延長を引き起こすか
2016年11月中頃。手術までの期間。
この頃に買った本の話。
妻が大腸がんになってから、とにかく色んな情報を読み漁った。
大腸がん治療に関する知識なんて全く持っていなかったけど、知識を得る事で少しでもこれからの治療を有利に進めたかった。
医師と対等に会話出来ること、妻の心配や疑問に答えられる事、自分が第2の主治医になるつもりで勉強を重ねた。
インターネットにも参考になる情報が無数で載っていて、一番活用する事が多かった(その分、情報の取捨選択も大変だったが)。
だが、標準治療を選択する上で一番の基礎知識となるのが、「大腸癌治療ガイドライン医師用2016年年版」だった。
こんなやつ。
大腸癌治療の最近の進化は目覚ましく、2005年に刊行されてから2016年度版で4回目の改定になる。
ガイドラインの目的は症例に合わせた治療方針を決めるための基準を定める事であり、患者に対するインフォームド・コンセントにも使われる。
主治医には、私がこのガイドラインを読んだ事を伝えていた。
なので、私が知識を持っている事を前提として治療方針などの会話を進められたので、難しい話でもいつもスムーズだった。
妻は最初はあまり会話に付いていけなかったが、後で丁寧に説明する事で、徐々に知識を付けていった。
最初は、病気を受け止められず、上の空だったが。。
このガイドラインに「切除不能進行再発大腸癌に対する化学療法」という節がある。
切除不能は妻の状態だった。
ここに、
「最近の化学療法の進歩によってMST(生存期間中央値)は約30カ月まで延長」
と、書かれていた。
30カ月。2年半。。
今を思えばこれくらい生きて欲しかったが、この時は短く感じた。
というより命に関わる状態になっている事がしっくり来ていなかった。
私は妻の余命について医者に聞く事は無かった。
このように本やネットを調べれば書いてあるし、抗がん剤治療が絶対に効くと信じていたから、この通りになると思ってなかった。
あくまで参考。
30カ月。
でもこの数字は絶対に越える!
ガイドラインになんて負けない!
標準治療だけでなく、代替治療も組み合わせて全力で臨めば、少なくとも平均は越えられる。
手術も出来るようになる。治るのだ。
この時はそう思っていた。
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