babymetalは対岸の火事ではない

ベイビーレイズJAPAN（解散）・・・林愛夏、傳谷英里香、大矢梨華子、高見奈央、渡邊璃生

 

AKB48・・・飯野雅、舞木香純、廣瀬なつき、田野優花、小嶋菜月、早坂つむぎ、下青木香鈴、樋渡結依（休養）、谷口もか、原澤音妃、竹内美宥、藤田奈那、宮里莉羅（休養）、大川莉央、山田菜々美（休養）、神山莉穂、庄司なぎさ、梅本 和泉、野澤玲奈、長久玲奈

 

SKE48・・・高寺沙菜、市野成美、髙塚夏生、石川咲姫、上妻ほの香、和田愛菜、松村香織、森平莉子、矢作有紀奈、町音葉

 

NMB48・・・矢倉楓子、市川美織、溝川実来、中野麗来、安藤愛璃奈、沖田彩華、山本彩、植村梓

 

HKT48・・・兒玉遥（活動休止）、田中優香、宇井真白、山田麻莉奈、山本茉央、指原莉乃

 

NGT48・・・北原里英、宮島亜弥、高橋真生

 

STU48・・・尾﨑舞美、張織慧、塩井日奈子

 

乃木坂46・・・生駒里奈、川村真洋、斎藤ちはる、相楽伊織、西野七瀬、若月佑美、能條愛未、川後陽菜

 

欅坂46・・・今泉佑唯、米谷奈々未、志田愛佳

 

けやき坂46・・・影山優佳（休養）

 

BABYMETAL・・・YUIMETAL

 

ももいろクローバーZ・・・有安杏果

 

私立恵比寿中学・・・廣田あいか

 

チームしゃちほこ・・・伊藤千由李

 

ときめき♡宣伝部・・・小高サラ

 

3B junior・・・中原咲耶、斎藤夏鈴、小田垣陽菜、栗本柚希、葉月智子、中村優、永山真愛、奥澤レイナ

 

奥澤村（解散）・・・奥澤レイナ、中村優、愛来、永山真愛

 

リーフシトロン（解散）・・・葉月智子、栗本柚希

 

マジェスティックセブン（解散）・・・うらん、鈴木萌花、大平ひかる、小田垣陽菜、市川優月、小島はな、斎藤夏鈴

 

さくちゃんとじぃじ（解散）・・・中原咲耶

 

でんぱ組.inc・・・夢眠ねむ

モーニング娘。18・・・尾形春水、飯窪春菜

 

アンジュルム・・・和田彩花

 

カントリー・ガールズ・・・梁川奈々美

 

Juice=Juice・・・梁川奈々美、宮崎由加

 

PASSPO☆（解散）・・・根岸愛、増井みお、玉井杏奈、森詩織、安斎奈緒美、岩村捺未、藤本有紀美

 

ぷちぱすぽ☆（解散）・・・八木ひなた、山本優菜、千葉思佳、外園愛理、藤本理子

 

まねきケチャ・・・藤川千愛

 

さくら学院・・・山出愛子、岡田愛、岡崎百々子

 

アイドルネッサンス（解散）・・・新井乃愛、南端まいな、比嘉奈菜子、石野理子、宮本茉凜、百岡古宵、原田珠々華、野本ゆめか

 

AIS(解散)・・・橋本麗愛、栗原舞優、朝熊萌、島崎友莉亜、関澤朋花、徳久陽日、磯前星来

 

アイドルカレッジ・・・戸沢舞、川音希、影澤里南、河端美津希、平田亜耶加、竹井玲那、増田悠那、下田渚、小池真絢、立川紅葉

 

神宿・・・関口なほ

 

SUPER☆GiRLS・・・尾澤ルナ、田中美麗、志村理佳、渡邉ひかる、宮崎理奈、溝手るか、浅川梨奈、内村莉彩

 

GEM(解散）・・・金澤有希、伊藤千咲美、森岡悠、南口奈々、熊代珠琳、小栗かこ、村上来渚、伊山摩穂、平野沙羅、西田ひらり、武田舞彩

 

Cheeky Parade（解散）・・・渡辺亜紗美、関根優那、島崎莉乃、鈴木友梨耶、永井日菜、山本真凜、鈴木真梨耶

 

妄想キャリブレーション（活動終了）・・・胡桃沢まひる、桜野羽咲、星野にぁ、雨宮伊織、水城夢子

 

虹のコンキスタドール・・・奥村野乃花、陶山恵実里

 

ベボガ（解散）・・・樋口彩、水沢心愛、葉月梨花、三浜ありさ、水戸しのぶ、鹿目凛

 

つりビット（解散）・・・長谷川瑞、竹内夏紀、聞間彩、安藤咲桜、小西杏優

 

26時のマスカレイド・・・亜桜しおん

 

風男塾・・・仮屋世来音、瀬斗光黄

 

Dorothy Little Happy・・・髙橋麻里

 

Devil ANTHEM・・・AI.

 

Party Rockets GT・・・ARISA

 

monogatari・・・竹内己夏、芹川梨咲

 

Fullfull☆Pocket・・・田附未衣愛、中原ありす

 

ハコイリ♡ムスメ・・・鉄戸美桜、阿部かれん、星里奈（休養）

 

転校少女*・・・松本香穂、古森結衣、栗田恵美、千葉妃理

 

マジカル・パンチライン・・・佐藤麗奈

 

La PomPon（解散）・・・MISAKI、YUKINO、RIMA、HINA、KIRI、KAREN

 

チャオ ベッラ チンクエッティ（解散）・・・岡田ロビン翔子、後藤夕貴、橋本愛奈、諸塚香奈実

 

アップアップガールズ（２）・・・中沖凜

 

バニラビーンズ（解散）・・・レナ、リサ

 

ナナランド・・・小泉留菜、牧野あやみ、高倉藍夏

 

東京パフォーマンスドール・・・小林晏夕、飯田桜子、神宮沙紀

 

TPD DASH!!・・・キッド咲麗花、榎並利紗、横山歩夢

 

BiS・・・プー・ルイ、ももらんど

 

LinQ・・・天野なつ、桜愛美、山木彩乃、福山果奈、MYU

 

X21（解散）・・・飯島未賀、髙村優香、井頭愛海、犬塚しおり、尾碕真花、小澤奈々花、門垣ひかる、上水口萌乃香、川口ゆりな、籠谷さくら、白鳥羽純、末永真唯、田中珠里、長尾真実、中里萌、藤江萌、松田莉奈、山木コハル、山﨑紗彩

 

LaLuce・・・吉崎綾、古賀哉子

 

Good Tears・・・王林

 

SHiNY SHiNY（解散）・・・廣瀬麻乃、佐々木涼帆、竹島椰々、松浦心優

 

櫻井優衣

 

ふわふわ・・・山本七聖、山本七穂

 

原宿駅前ステージA・・・染野里奈、入江ひなた

 

原宿乙女（活動終了）・・・中田陽菜子、丹羽絵理香、山登梨花、東慧依、井上裕未、梶川愛美、徳田心寧

 

原宿駅前パーティーズNEXT・・・有路紗子

 

仮面女子・・・北村真姫、森カノン、立花あんな、神谷えりな、桜のどか、坂本舞菜、水沢まい

 

アリス十番・・・森カノン、立花あんな、神谷えりな、桜のどか、坂本舞菜、水沢まい

 

スリジエ・・・鈴木チャリ、夏希ゆう、永澤由羅

 

天晴れ!原宿・・・天月ゆり、中江さき、東雲しの

 

なめんなよ原宿（解散）・・・清良ニコ、朝日芙香、秋元結季、山之内優美、愛川まみ、一宮のりか、越水みくな

 

さきどり発信局（解散）・・・神崎さ
ら、朝倉あい、西宮もえ、福田みゆ、小坂みわ

 

BANZAI JAPAN・・・中野向日葵、蘭まう、中野向日葵

 

IVOLVE・・・MAFUYU

 

Shibu3 project・・・井口りお

 

純情のアフィリア・・・モエ・ミーレイ、モモコ・リトルベリー、ナナ・ドロップ・ビジュー、ミルモ

 

桃色革命・・・伊倉結音、稲澤舞菜、池田優花

 

恵比寿マスカッツ1.5・・・明日花キララ、葵つかさ、小島みなみ

 

G☆Girls（解散）・・・Kagami、永井里菜、星乃まおり、北出ゆい、樹智子、堀アキ、月城まゆ

 

アキシブproject・・・ゆりんご、小此木流花、津代美月、星乃まひろ

 

愛乙女☆DOLL・・・朝比奈花恋、安藤笑

 

Ange☆Reve・・・橘はるか、山手キセキ、松脇朱里

 

Stella☆Beats・・・藤田あかり

 

Jewel☆Neige・・・瀬戸真凜、桜井ゆい

 

Jewel☆Rouge・・・矢吹愛、水川優

 

Luce Twinkle Wink☆・・・錦織めぐみ

 

Chu☆Oh!Dolly・・・五十嵐彩伽

 

FES☆TIVE・・・坂元由奈、鈴木ことね、鈴木みつき

 

PPP!PiXiON・・・横山あみ、鈴木えりか、千寿うらら

 

A応P・・・小嶋凛（活動休止）

 

風光ル梟・・・植木美心、植木琳美

 

ユイガドクソン（解散）・・・床爪さくら、岩崎舞、木戸優歩

 

放課後プリンセス・・・城崎ひまり、小島まゆみ、小田桐奈々、山口みらん、木月沙織

 

放プリユース・・・秋元なつこ、高宮悠里、増田花

 

放プリユース候補生・・・閑歳絵里菜、芹沢あやめ、道重利緒

 

READY TO KISS・・・大川彩菜

 

BABY TO KISS・・・白咲あい、藤咲じゅな、大咲れいな

 

Clef Leaf・・・幸重なな

 

Flower Notes（解散）・・・湊帆洋、葉月ことみ、木村咲彩、高橋みお、長澤佳歩

 

seeDream・・・長澤和奏、長澤奈和子

 

DollyKiss（活動休止）・・・黒木ひかり、佐倉ましろ、楠みゆう、小鳥遊もか、白咲ゆか、鈴川朱奈、椚なつみ

 

ひめキュンフルーツ缶・・・新山美沙、宮崎愛央

 

nanoCUNE・・・森下美咲

 

Chu-Z・・・HONOMI

 

アモレカリーナ東京（活動休止）・・・高橋麗、中條姫花、藤本那歩、後藤つばさ、赤荻百華、小竹りら、渋谷麻琴、高橋優那、藤村ここな、柳澤莉乙、田村みこ、かわなごなつみ

 

アモレカリーナ大阪・・・甲斐あかり

 

パンダみっく・・・岩方虹夏、橋本彩花、横澤星流

 

WenDee・・・くるみ、ゆきの、ありさ、えりか、みほ

 

キャンディzoo・・・山本丕見子、西里梨奈、坂牧佑菜

 

エレクトリックリボン・・・erica

 

SiAM&POPTUNe・・・渡久山美月、遠藤未薫

 

メイビーME・・・広川つむぎ

 

PREDIANNA（解散）・・・侑杏、桃世、京花、柚來、瞳

 

Malcolm Mask McLaren・・・mone、ai

 

THE 夏の魔物・・・泉茉里

 

あヴぁんだんど・・・小鳥こたお

 

asfi・・・有栖川優奈

 

CANDY GO!GO!・・・高城しおり

 

KissBee・・・椿明来、前田璃音

 

KissBeeYouth・・・原田真優莉、安形小町

 

KissBeeWEST・・・平衿華

 

フルーティー・・・伊藤まい、北出彩

 

pramo（無期限活動休止）・・・AYAKA、AOBA、RIRU、YUARA、MAYUMI、

 

渡良瀬橋43・・・斉藤春菜、斉藤夏菜

 

とちおとめ25・・・きらり

 

水戸ご当地アイドル（仮）（解散）・・・あみ、ゆりりん、れん、らら、みづき

 

煌めき☆アンフォレント・・・花乃木りおな、小倉あん

 

OS☆U・・・石原優衣

 

dela・・・池永百合

 

MAPLEZ（解散）・・・西野綾華、泉明音、蒼井優香、朝比奈桃子、天野名雪、小川彩菜、小泉明音、中野なこ、矢野美優

 

HR（活動停止）・・・砥上百香、藍沢唯菜、結城彩、吉川もも

 

S☆UTHERN CROSS・・・久保田あやの

 

RYUKYU IDOL・・・嘉手川華、山田純亜

 

さくらシンデレラ・・・川澄風乃、橘こはる、西野結菜

 

ステーション♪・・・倉沢菜央

 

Jewel＊Mariee（解散）・・・褒城好美、結城莉沙、長谷川紗海、川菜百花、白石美姫、愛羽千鶴

 

TeamTeamくれれっ娘！・・・藤元志帆、長崎彩華

 

Si☆Stella・・・陽菜

 

PARLISH（解散）・・・のあ、あいこ、りん、かれん、ななみ

 

usa☆usa少女倶楽部・・・小沢優里菜、鈴木綾音

 

東京CLEAR`S SMILE（解散）・・・ 星野みお、山本咲希、小夏心愛、天音利梛、みやでらみほ、小峰夢李、田中はな

 

東京CLEAR’S（解散）・・・Sheena、大和さゆり、沢辺りおん、軽辺るか、朝比奈凛

 

千葉CLEAR’S・・・せな

 

群馬CLEAR’S・・・小鳥遊理紗

 

名古屋CLEAR’S・・・咲花瑠佳

 

大阪CLEAR’S・・・ももか

 

熊本CLEAR’S・・・夏海カノン、片岡ひまり

 

dora☆dora（解散）・・・東水ひなた、森上南、西河ロンロン、春葵のぞみ、中神さや

 

おやすみセカイ・・・りかぴ、じゅり、みう、如月もえ

 

KAMOがネギをしょってくるッ!!!（活動休止）・・・雨音まゆ、朝日みゆ、八雲ゆり、柊はな、蒼井はるな、樋口さや、藤宮もな

 

絶対直球女子！プレイボールズ・・・観月彩恵、小野村果歩

 

SIR・・・夏希リラ

 

ワンダーウィード・・・牛居ひかり、滝沢あきな、花咲ひなた

 

シブヤDOMINION・・・長谷部あいる、藤田愛純

 

CoverGirls・・・木村友香、松川舞、横山なつみ、坂東遥、上木美亜、石田涼、白崎りの

 

Needs（活動休止）・・・愛理、伊集院さくら、愛花、青木萌華、塚本美玲、日南理紗、里於奈

 

TOY SMILE・・・乙幡さな、喜多見ことか、新倉あみ、芦田まほ、辻ゆうか、松川りな

 

Alloy・・・北野ももこ

 

HIGH SPRIT・・・大野菜摘、真崎千波、小嶋未帆

 

パピマシェ・・・錦戸彩夏、朝比奈杏樹

 

ヲルタナティヴ・・・今井双葉、月乃のあ、相沢奈那、未夢

 

on and Go!（解散）・・・川端渚、瀬島優衣、寺田葵、西田江那

 

カプ式会社ハイパーモチベーション（解散）・・・詩島萌々、小澤綾乃、西條美里、光河玲奈

 

ねがいごと。（解散）・・・香坂麻衣、橘美羽、月島あい、�
��尻さくら

 

ULTRA・・・笹沢茉由花、流川るな

 

いちごみるく色に染まりたい・・・川崎実祐、柳宙見、芦坂早菜、仲野りおん

 

ASTROMATE・・・高橋真利亜

 

やるっきゃガールズ・・・来螺れり、エド・マエ、清野宮あんな、すみれ・せぷてんばー、達磨ゆき、奈胡みみ、花咲りか、ミスク・イートワールド、雪乃メルティー

 

キプリスモルホォ・・・サーリア

 

ステーション・・・桜田初姫、吉村めぐみ、土屋真凛

 

ゆるっと革命団・・・有末陽菜実、持田真由、瀬本ちひろ

 

われらがプワプワプーワプワ・・・藤澤萌、高峯めい

 

恥じらいレスキューJPN・・・璃々

 

東京23区ガールズ（活動休止）・・・新宿靖菜、練馬麻未、大田星蘭、江戸川あかね、羅紫、板橋美羽、音羽

 

東京CuteCute・・・泉あいり、神崎ねね、遥川さな

 

RIOT BABY・・・HARUNA

 

loop（活動休止）・・・河井玲奈、浅見怜美、香月愛莉、小日向雫

 

WiLL（活動休止）・・・釆澤彩香、桜井つくね

 

IDO★HOLIC（活動終了）・・・百瀬莉子、石原由希、中園むつみ

 

うさぎのみみっく！！・・・清水かれん

 

少女隊・・・湊あむ、西野早耶

 

Q-pitch・・・海老原みき

 

2代目HAPPY少女♪・・・宮崎ゆいな、山田京佳、本田みく

 

SPRING CHUBIT・・・山下春花

 

SPL∞ASH・・・中村葵生、米田みいな

 

ネコプラ・・・みく

 

イケてるハーツ・・・新ユウユ、舞波和音、黒宮あろま

 

コスメティックロボット・・・増本あきな

 

桃レボ＿・・・望月美希

 

パクスプエラ・・・荒井百合香、岡本唯愛

 

CHOCO★MILQ（解散）・・・宮田樹、裏山向日葵、日置愛莉

 

Parfait・・・西山乃利子

 

エルフロート・・・モモ

 

平成琴姫・・・鈴夏りんね

 

Advance Arc Harmony・・・野田瞳、成田彩

 

chuLa・・・藤井瑛実加

 

恋するフリーク・・・山田南実

 

DREAMING MONSTER・・・眞壁小百合

★今日のベビメタ

本日12月19日は、BABYMETAL関連では過去大きなイベントのなかった日DEATH。

 

BABYMETALが2010年の日本に現れ、世界的に活躍しているのは、偶然なのか、必然なのか。具体的に言うなら、KOBAMETALの個人的嗜好がたまたまウケただけなのか、それともBABYMETAL「的」なアーティストを受け入れる音楽史的土壌が世界的に形成されていたと見るべきなのか。

これは、それだけで1冊の本が書ける大テーマである。

BABYMETALを切り口にして現代社会を研究する「BABYMETAL学」という学問があるとすれば、その主要な論点になるだろう。

ぼくはもちろん、必然だと見る。

2010年の結成から2014年日本武道館2daysに至る過程で、BABYMETALに飛びついた日本のファンは、モー娘。ハロプロ系やAKBグループのファンとも、「アイドル戦国時代」のももクロファン層とも微妙にずれた、現在40代～50代の元70年代～80年代メタル/パンク系ファンのオジサン層だった。

この層を惹きつけたのは、「成長期限定ユニット」＝「親目線で成長を見守る」という、典型的な「アイドル文化」を土壌としたさくら学院を母体として生まれながら、BABYMETALが、「アイドル」の自己否定ともいうべきメタル音楽で、世界を目指したことに起因する。

つまり、バブル崩壊以降、シュリンクする国内市場の中で、キャラクターの商品化に特化し、独自の進化を遂げた「アイドル」の様式には馴染めなかった消費者層が存在し、それが実は70年代HR～80年代メタル/パンクの元リスナーだったということである。

その証拠に、元々はメタル発祥の「合いの手」文化は、ぐるりと回ってBABYMETALのScream＆Danceに結実した。

欧米でBABYMETALが受け入れられたのはなぜか。

AKB48のプロデューサー秋元康は、2013年3月に政府のクールジャパン推進会議のメンバーに指名された。当時AKBグループは、シンガポールにAKB直営ショップを持ち、握手会などをやっていたが、その年のうちに閉店した。BABYMETALのLive in Singaporeが満席にならなかったのと同じ理由、すなわち、作り物の「アイドル」は受け入れられなかったのだ。現在AKBグループは、上海、バンコク、ベトナムに「支部」を広げているが、それはこのビジネスモデルが、経済先進国に在住する「スター」や心を動かす楽曲を売ることではなく、会いに行けるアイドル＝疑似恋愛対象＝現地人しか対象にならないからである。

もちろん、このビジネスモデルで欧米進出は難しい。マドンナ以降、カワイ子ちゃんアイドルなど、パロディであり、女性芸能人を疑似恋愛対象としてプロモートするのは、もはや人権問題である。

ももクロも、レディガガの来日公演の前座を務めたり、2016年にアメリカ横断ツアーをやったりしたが、欧米のファンベースは少数にとどまっている。

乃木坂46は秋元康プロデュースだが、常設劇場を持たず、ライブツアーで勝負するスター性の高い「アイドル」だから、今年初めて行った上海公演、来年行う台北公演をきっかけに、アジア圏で大ブレークする可能性はある。歌唱力の高いメンバーはいるが、握手会なしで、CDが売れるかどうかはわからない。

BABYMETALが欧米進出するまで、欧米で受け入れられていた日本の「アイドル」は、きゃりーぱみゅぱみゅとPerfumeだった。前者はポップアートとして、後者はテクノオリエンタリズムの体現として、ジャパンカルチャースノッブに受け入れられたが、ビルボードのチャートをにぎわすほどではなかった。

大きくくくれば、日本の女性グループ＝「アイドル」の範疇に入るBABYMETALは、全く別の文脈で、欧米に受け入れられた。正確に言えば、一般音楽ファンではなく、メタルファンに受け入れられた。

具体的な契機があった。2014年、ヨーロッパ公演前にメタル専門誌『Metal Hammer』が全力�
��推してくれたこと、Sonisphereフェスで、それが嘘でなかったことが証明されたこと、8月にレディガガが、「シンガーは本当に歌える」とツイートしたこと、ニューヨーク公演後に『ビルボード』誌が、「バックバンドが恐ろしくうまい」と書いたこと、さらに、大物メタルバンドとのずっ友写真が拡散されたことなどによって、議論を巻き起こしつつも、BABYMETALが「日本のアイドル」でありながら、歌唱、ダンス、演奏において、「本物」であると認知されたのである。

これによって、サブジャンルに細分化されたメタル界において、「まだ10代の日本人の少女がメタル界の救世主」になる、という逆説的なイメージがリアリティを持つことになった。

起こるはずのないことが起こるのは「奇跡」ないし「神の恩寵」だからである。

しがない田舎大工の息子イエスが「神の子」として受けいれられたのは、2000年前のエルサレムに、メシア待望論があったからである。生身の生涯がみじめであればあるほど、神の恩寵として人類すべての罪をあがなう「屠られる子羊」のアイコンになり得たのだ。

同じくBABYMETALが、「メタル界の救世主」ないし、少なくとも「メタル界のニューヒロイン」として認知されたのは、メタルファンの「救世主待望」「ニューヒロイン待望」という土壌に合致したためである。

そして、これを書くとまた嫌がられるのだが、それが日本であったのは、2012年の第二次安倍政権発足以降、WGIPを脱して、日本が再び世界の主要国としてふるまう積極外交に転じ、それに反発する勢力との対立構造をはらみつつ、日本文化が世界的に再評価されている背景があったからである。

あらゆる面においてユニークで、欧米では考えられないほどの創意工夫がなされた優れたプロダクトを作ってしまう日本人が、メタル界においても独創的なBABYMETALを作ったという評価は、2014年3月、1stアルバム『BABYMETAL』に対するアメリカのネットメディア『The Daily Dot』による「日本から飛び込んできた狂気的なコンセプト」という言葉に端的に現れている。

もちろん、BABYMETALが世界で活躍でき、ファンベースが世界規模に広がったのは、動画サイトやSNSというインフラが、ちょうどBABYMETALが結成された2010年以降確立したことも大きな要因である。SU-、YUI、MOA自身「NTT光の天使」として、家庭用Wifiの普及に一役買っている。

つまり、日本及び欧米の音楽ファン層が、既存アーティストの様式に閉塞感を抱いているという状況があり、再び勃興しつつある日本のポリティカルパワーやサブカルチャーに共感を抱きつつも、「テレビ商品」感あふれる「アイドル」は好きになれなかったところへ、「アイドル」性を自己否定し、「本物のアーティスト」であるBABYMETALが登場し、ネットインフラによって、瞬く間に受け入れられたのは、時代の必然だったわけである。

言い換えれば、もしBABYMETALがいなければ、同じコンセプトの別のアーティストがそうなった可能性があるということだ。

だが、歴史に「もし」はない。

BABYMETALはすでにそのポジションを確立した。

藤岡神の逝去、YUIMETAL脱退を経てなお、そのポジションは有効である。

もちろん、業界におけるニッチを、メンバー自身が意識する必要はまったくない。「メタルでなければならない」「日本人らしくなければならない」などということはないのだ。自分たちがやりたい表現をやりきればいい。

ただ、これまでBABYMETALが受け入れられてきた理由、つまりBABYMETALのファン層は、BABYMETALに何を見ているのか、何を期待しているのかということは、外さないでほしい。

「Kawaiiビジュアルを持ちつつ、表現は本物」

ただそれだけなのだ。

それさえ外さなければ、まだまだ確立した評価は揺るがない。

逆に言えば、ビジュアルがKawaiくなくなったり、表現が偽物っぽくなってしまうことが、BABYMETALの評価を端的に下げる要因になってしまう。

苦難の2018年はもうじき終わる。

来年こそ、BABYMETALが再び前進を始める年でありますように。