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正月で充実な暮らしを演出
怪奇！正月男
2010年冬。
私は妻にプロポーズをしました。
私と結婚して下さい。
なんて明確なものではなかったかもしれません。
冬の夜。
一緒に半同棲していた部屋の近くにあるお好み焼き屋さんに彼女を連れて行きました。
付き合い始めてからまだ半年余り。
付き合い始めて。
独りで過ごしてきた時間から、彼女と過ごす時間に変わったけど、それはすぐ自然な物になりました。
若い頃の恋愛とはちょっと違う。
この人の作るご飯なら何度でも食べたい。
この人の笑顔をずっと見ていたい。
そして。
お互い年老いても。
手を繋いで歩く姿が想像出来た。
何となく感じる事が出来たから。
お好み焼き屋さんに行った時に、
少しお酒の力を借りながら。
今年の正月に盛岡の実家に一緒に来て欲しいと伝えました。
結婚。
という言葉は出さなかったけど、
彼女には伝わったみたいでした。
当時、携わっていたプロジェクトが正月明けに本稼働を迎える状態で。
職場の仲間はみんな正月返上で仕事をしていたけど。
どうしても彼女を実家に連れて行きたかったから、無理を言って、３日間だけ休みを貰って盛岡の実家に連れて行きました。
ギリギリまで仕事がどうなるか分からなかったから。新幹線のチケットは取れなくて。
当日の仕事帰りに東京駅で待ち合わせをして。最終の新幹線のチケットを買いました。
年末の帰省ラッシュの時期だったから。
当然、座席を取る事は出来なかったけど。
何とか仕事を終わらせて、彼女と新幹線に乗れた事に安堵しました。
もう夜も更けた時間帯。
新幹線のデッキの地べたにスーツ姿で座りこんで。
私の両親に会う事で緊張している彼女の姿が今でも目に焼き付いてます。
車内を巡回している売り子さんに声をかけて。彼女の緊張をほぐそうと、お酒を進めました。
新幹線の地べたに座ってお酒なんて。
マナーが悪かったかもしれませんが。
年末の最終電車だったので。
まあ、いいか。
なんて言いながら。二人で酒を飲みました。
東北新幹線だったからでしょうか。
岩手の地酒で。
「雪っ子」
という私が好きだったにごり酒が車内販売でも売っていたので。
それを進めました。
アルコール度数は高いけど。
にごり酒は甘くて飲みやすいから。
緊張しているのも相まって。
普段はあまり飲まない日本酒をぐびぐび。
そして彼女はかなりの酔っ払いに（笑）
盛岡の実家に着いて。
私の両親に。
「はじめまして。」
ちゃんと挨拶したはいいけど。
その時の記憶は全く無かったそうな。。
新幹線のデッキは。
今は騒ぎたてる息子をあやす場所ですが。
ある冬の夜に。
妻となる人と酒を酌み交わした。
良き思い出の場所です。
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子育て奮闘記も書いてます。コチラ。
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