![イスラム過激派・武闘派全書 [ 宮田律 ]](http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/2346/9784861822346.jpg?_ex=300x300)
過激派でビシッと決めちゃおう！
暗号通貨の悪魔化が始まり、エリートはその犯罪化を狙う
【訳者注】この論文は読みやすく書かれ、先の、プーチンに関連して書かれた記事と合わせ読めば、暗号通貨のもつ意味について、知るべきことはほぼわかるのではないだろうか？ この暗号通貨革命は、グローバル・エリートの支配を終わらせる武器になり得るが、彼らも簡単に引き下がることはあり得ないということである。滑稽なのは、彼らはこれを妨害するために、暗号通貨は悪い奴らが悪い目的に使うものだと、思わせようとしている話。これはやはり逆効果であろう。2018年には、双方の攻防の記事が、多くなることが予想される。
Jay Greenberg,
December 29, 2017
ジョージ・ソロス（右）とジョン・ポデスタ
世界中の市民が、中央集権化されたfiat（法定通貨）の頭越しに、暗号通貨に投資することによって、地球経済の支配権を掴みかけたときに、エリートたちは、ビットコイン革命の悪魔化を狙って、反撃し始めている。
ビットコイン、イーサリアム（Ethereum）、ライトコイン（LiteCoin）のような暗号通貨には、この数か月間に、人気の大波が起こっている。
この大規模なブームは、多くの人びとに “暗号通貨革命” と呼ばれ、銀行や世界の各政府にパニックを起こさせている。それは、世界経済の喉に回した、彼らの氷のような手が、急速に溶けていこうとしているからである。
独立にコントロールされた暗号通貨は、現行の、負債をベースにした中央銀行システムにとって、命にかかわる脅威であり、エリートは、ビットコインや、他の生まれつつある暗号通貨の、廃絶の要因となりうるものを、急速に増やしつつある。
歴史上初めて、世界の人々は、中央集権を脱した自分自身の通貨を、完全にコントロールする、潜在可能性を手にしている。
TECBの報告によれば、エリートの重要な代弁者の一つ、ワシントン・ポストが、ビットコインを悪魔のように論じ始めたのは、驚くに当たらない。
そして、もしあなたが何かを悪魔化しようと思えば、その一番の早道は、それを人種差別と結びつけることである。
次は、ポスト紙が発表したばかりの「ビットコイン・ブームは過激派集団にとって恵みとなる」という記事から引いたものである：――
「シャーロッツビル事件［白人至上主義暴動といわれる］の前でさえ、差別主義、反ユダヤ主義、性差別の考えをもち、白人オンリーの州を求める、オルタナ右翼と呼ばれる集団の、際立ったメンバーRichard Spencerは、ビットコインを「オルタナ右翼の通貨」だと宣言するところまで行っていた。しかし極右の政治指導
者たちと、過激派運動の専門家は、口をそろえて、ビットコインの採用が新しい緊急性を帯びたのは、シャーロッツビルの後で、過激派が、政府のコントロールや、米ハイテク会社の変わりやすい政策の及ばないところで、活動する道を求めていたからだ、と言っている。」
我々、批判的に考える習慣をもっている者たちには、ワシントン・ポストがやろうとしていることが、手に取るようにわかる。ビットコイン現象は、リチャード・スペンサーのような者たちとは、全く何の関係もない。しかしリベラル・エリートが、誰か、または何かを、悪魔化しようと思うときには決まって、彼らの好きなお化けを、またしても持ち出すのである。
他のすべての通貨と同じく、ビットコインは、よい目的にも悪い目的にも使うことができる。しかしワシントン・ポストの記事は、ビットコインは、アメリカを旋風に巻き込もうとする、何か大きな “差別主義陰謀” の核心になっているのだと、思わせようとしている。
「自分たちの政治的活動を妨げる努力の防波堤として、ビットコインに投資した過激派の人物たちは、今、宝くじの当たり券に相当するものを手にしている。その利益は、政治的メッセージを送ったり、イベントを組織したり、ほとんどの主流ニュース・サービスが彼らを避ける一方で、ウエブサイトを経営するのに使われるだろう――と専門家は言っている。」
もちろん真実は、この種の人種差別主義者は、ごくごくわずかで、米人口の1パーセントにも満たないであろう。彼らは非常に少数なので、取り上げるにも値しないのだが、ワシントン・ポストや、他のリベラル・メディアは、彼らが作り上げようとしている物語にぴったりの敵として、この者たちに好んで注意を向けようとする。
この記事は更に先で、ビットコインを、麻薬取引や、マネー洗浄や、インターネットを他の暗い目的に使う者たちに、結び付けようとしている。
このような記事を読んだ後で、左翼の多くの者たちが行き着く“論理的結論”は、ビットコインは禁止しなければならない、ということである。この先、何か月が何年かに、暗号通貨を潰そうとする大きな運動きがあるものと、私は予測する。そして、ひとたび独立した暗号通貨が潰されたときには、エリートは、彼ら自身のバーションを、長期的解決として押し進めるだろう。
ポスト紙の論文によれば、Southern Poverty Law Centerは現在、過激派がもっていると彼らが信ずる、200のビットコインの財布を追跡している。これらのアカウントが関わったあらゆる取引が、モニターされているのは明らかだ。
「公的なブロックチェーンの記録は、このようなモニタリングを可能にする。調査者は、どんな取引でも、どんなアカウントが関わったかを含めて、その時間、日付、量を調べることができる。そこには、アカウント保持者の実際の名前は含まれていないが、そのような記録は、アイデンティティを明らかにすることができる。たとえばSPLCは、過激派のウエブサイトの寄付のページを見て、貢献を求めているビットコイン・アカウントを探している。」
もしエリートが究極的に、ビットコインや他の暗号通貨は、人種差別者、犯罪者、税金逃れや麻薬取引のためのものだと、一般大衆を説得することができるなら、彼らを潰すことがより一層たやすくなるだろう。
しかしもちろん、ブロックチェーン技術は潰されず、永遠にここにある。ひとたびエリートが、大衆を“統制されない暗号通貨” から遠ざけることができたら、FedcoinとかUtility Settlement Coin とか、他のディジタル通貨で、彼らがその時に広めたいと思うものを、導入するだろう。
しかし今のところは、暗号通貨革命はまだ荒れている。私がこの記事を書いている間にも、ビットコインの価格は自由に飛び回っている。現在それは14,730ドルに落ち着いているが、それも、わずかの時間に変わるだろう。
私は2018年に入ると、もっと浮動性が大きくなると予想しているが、他の専門家も同じ考えのようにみえる。例えば、Nick Colasがどう言っているか考えてみよう――
「“データ・トレック” 研究の共同創始者であるニック・コーラスは、ビットコイン現象を少なくとも5年間、追跡してきた。2018年を展望して、過去一年で1,600 パーセント近く舞い上がった資産に対して、もっと激しい浮動性を予想している。」
実際、彼は、ビットコインは、6,500ドルから22,000ドルの間を浮動すると見ている。水曜日の朝の取引では、ほぼ15,750ドルだった。
「最低限言えることは、ビットコインは22,000ドルまで上がっても、まだ、ほどほどと言える価格であり、6,500ドルに落ち込んでも、やはり正しい評価だということだ」とコーラスは、彼の日報で言った。「2018年には、ビットコインの取引は、その両方の価格になると予想できます。」
しかし前に言ったように、この現象のカギは、ビットコインの価格がどこまで上がるかではない。
むしろカギは、ビットコインや他の暗号通貨が、実際に両替の方法になり、国の政府やグローバルな中央銀行のコントロールの外で、広く使われるようになるか、ということである。
関連文献：「Keanu Reeves: ビットコインはグローバル・エリートを打倒し、権力を人民に取り戻させるだろう」
もし我々が、負債をベースにした、現行のシステムから独立して、本当に自律的な金融システムを創り出すことができるなら、それは人類にとって素晴らしいことである。
不幸なことに、エリートたちは、そういうことが起こらないよう、必死に戦おうとしている。なぜなら、通貨のコントロールは、地球全体にこれほどの支配力を、彼らにもたせている、主たる要因の一つだからである。
――以上
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