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★今日のベビメタ
本日12月19日は、BABYMETAL関連では過去大きなイベントのなかった日DEATH。
BABYMETALが2010年の日本に現れ、世界的に活躍しているのは、偶然なのか、必然なのか。具体的に言うなら、KOBAMETALの個人的嗜好がたまたまウケただけなのか、それともBABYMETAL「的」なアーティストを受け入れる音楽史的土壌が世界的に形成されていたと見るべきなのか。
これは、それだけで1冊の本が書ける大テーマである。
BABYMETALを切り口にして現代社会を研究する「BABYMETAL学」という学問があるとすれば、その主要な論点になるだろう。
ぼくはもちろん、必然だと見る。
2010年の結成から2014年日本武道館2daysに至る過程で、BABYMETALに飛びついた日本のファンは、モー娘。ハロプロ系やAKBグループのファンとも、「アイドル戦国時代」のももクロファン層とも微妙にずれた、現在40代~50代の元70年代~80年代メタル/パンク系ファンのオジサン層だった。
この層を惹きつけたのは、「成長期限定ユニット」=「親目線で成長を見守る」という、典型的な「アイドル文化」を土壌としたさくら学院を母体として生まれながら、BABYMETALが、「アイドル」の自己否定ともいうべきメタル音楽で、世界を目指したことに起因する。
つまり、バブル崩壊以降、シュリンクする国内市場の中で、キャラクターの商品化に特化し、独自の進化を遂げた「アイドル」の様式には馴染めなかった消費者層が存在し、それが実は70年代HR~80年代メタル/パンクの元リスナーだったということである。
その証拠に、元々はメタル発祥の「合いの手」文化は、ぐるりと回ってBABYMETALのScream&Danceに結実した。
欧米でBABYMETALが受け入れられたのはなぜか。
AKB48のプロデューサー秋元康は、2013年3月に政府のクールジャパン推進会議のメンバーに指名された。当時AKBグループは、シンガポールにAKB直営ショップを持ち、握手会などをやっていたが、その年のうちに閉店した。BABYMETALのLive in Singaporeが満席にならなかったのと同じ理由、すなわち、作り物の「アイドル」は受け入れられなかったのだ。現在AKBグループは、上海、バンコク、ベトナムに「支部」を広げているが、それはこのビジネスモデルが、経済先進国に在住する「スター」や心を動かす楽曲を売ることではなく、会いに行けるアイドル=疑似恋愛対象=現地人しか対象にならないからである。
もちろん、このビジネスモデルで欧米進出は難しい。マドンナ以降、カワイ子ちゃんアイドルなど、パロディであり、女性芸能人を疑似恋愛対象としてプロモートするのは、もはや人権問題である。
ももクロも、レディガガの来日公演の前座を務めたり、2016年にアメリカ横断ツアーをやったりしたが、欧米のファンベースは少数にとどまっている。
乃木坂46は秋元康プロデュースだが、常設劇場を持たず、ライブツアーで勝負するスター性の高い「アイドル」だから、今年初めて行った上海公演、来年行う台北公演をきっかけに、アジア圏で大ブレークする可能性はある。歌唱力の高いメンバーはいるが、握手会なしで、CDが売れるかどうかはわからない。
BABYMETALが欧米進出するまで、欧米で受け入れられていた日本の「アイドル」は、きゃりーぱみゅぱみゅとPerfumeだった。前者はポップアートとして、後者はテクノオリエンタリズムの体現として、ジャパンカルチャースノッブに受け入れられたが、ビルボードのチャートをにぎわすほどではなかった。
大きくくくれば、日本の女性グループ=「アイドル」の範疇に入るBABYMETALは、全く別の文脈で、欧米に受け入れられた。正確に言えば、一般音楽ファンではなく、メタルファンに受け入れられた。
具体的な契機があった。2014年、ヨーロッパ公演前にメタル専門誌『Metal Hammer』が全力
推してくれたこと、Sonisphereフェスで、それが嘘でなかったことが証明されたこと、8月にレディガガが、「シンガーは本当に歌える」とツイートしたこと、ニューヨーク公演後に『ビルボード』誌が、「バックバンドが恐ろしくうまい」と書いたこと、さらに、大物メタルバンドとのずっ友写真が拡散されたことなどによって、議論を巻き起こしつつも、BABYMETALが「日本のアイドル」でありながら、歌唱、ダンス、演奏において、「本物」であると認知されたのである。
これによって、サブジャンルに細分化されたメタル界において、「まだ10代の日本人の少女がメタル界の救世主」になる、という逆説的なイメージがリアリティを持つことになった。
起こるはずのないことが起こるのは「奇跡」ないし「神の恩寵」だからである。
しがない田舎大工の息子イエスが「神の子」として受けいれられたのは、2000年前のエルサレムに、メシア待望論があったからである。生身の生涯がみじめであればあるほど、神の恩寵として人類すべての罪をあがなう「屠られる子羊」のアイコンになり得たのだ。
同じくBABYMETALが、「メタル界の救世主」ないし、少なくとも「メタル界のニューヒロイン」として認知されたのは、メタルファンの「救世主待望」「ニューヒロイン待望」という土壌に合致したためである。
そして、これを書くとまた嫌がられるのだが、それが日本であったのは、2012年の第二次安倍政権発足以降、WGIPを脱して、日本が再び世界の主要国としてふるまう積極外交に転じ、それに反発する勢力との対立構造をはらみつつ、日本文化が世界的に再評価されている背景があったからである。
あらゆる面においてユニークで、欧米では考えられないほどの創意工夫がなされた優れたプロダクトを作ってしまう日本人が、メタル界においても独創的なBABYMETALを作ったという評価は、2014年3月、1stアルバム『BABYMETAL』に対するアメリカのネットメディア『The Daily Dot』による「日本から飛び込んできた狂気的なコンセプト」という言葉に端的に現れている。
もちろん、BABYMETALが世界で活躍でき、ファンベースが世界規模に広がったのは、動画サイトやSNSというインフラが、ちょうどBABYMETALが結成された2010年以降確立したことも大きな要因である。SU-、YUI、MOA自身「NTT光の天使」として、家庭用Wifiの普及に一役買っている。
つまり、日本及び欧米の音楽ファン層が、既存アーティストの様式に閉塞感を抱いているという状況があり、再び勃興しつつある日本のポリティカルパワーやサブカルチャーに共感を抱きつつも、「テレビ商品」感あふれる「アイドル」は好きになれなかったところへ、「アイドル」性を自己否定し、「本物のアーティスト」であるBABYMETALが登場し、ネットインフラによって、瞬く間に受け入れられたのは、時代の必然だったわけである。
言い換えれば、もしBABYMETALがいなければ、同じコンセプトの別のアーティストがそうなった可能性があるということだ。
だが、歴史に「もし」はない。
BABYMETALはすでにそのポジションを確立した。
藤岡神の逝去、YUIMETAL脱退を経てなお、そのポジションは有効である。
もちろん、業界におけるニッチを、メンバー自身が意識する必要はまったくない。「メタルでなければならない」「日本人らしくなければならない」などということはないのだ。自分たちがやりたい表現をやりきればいい。
ただ、これまでBABYMETALが受け入れられてきた理由、つまりBABYMETALのファン層は、BABYMETALに何を見ているのか、何を期待しているのかということは、外さないでほしい。
「Kawaiiビジュアルを持ちつつ、表現は本物」
ただそれだけなのだ。
それさえ外さなければ、まだまだ確立した評価は揺るがない。
逆に言えば、ビジュアルがKawaiくなくなったり、表現が偽物っぽくなってしまうことが、BABYMETALの評価を端的に下げる要因になってしまう。
苦難の2018年はもうじき終わる。
来年こそ、BABYMETALが再び前進を始める年でありますように。
babymetalの本質はその自由性にある
笑顔のそばにbabymetal
★今日のベビメタ
本日12月22日は、2012年、ラジオ番組「Tokyo No.1カワイイラジオ」に出演し、2014年には、NHK「BABYMETAL現象~世界を変えた少女たち」が放送され、中高年の「NHK新規」メイトが激増した日DEATH。
現在書店に並んでいる『Young Guitar』2019年1月号の特集は、「ギターとテクニック」。
「八大技巧徹底指南之書」という奏法レッスンのページで、平賀優介神が「ミュート」と「スウィープ・ピッキング」、Leda神が「スキッピング」と「その他」(サムピング、和音を含むスラッピング、難解なタイミングの攻略法、ロータリー奏法、ハーモニクスによるスクイール系アーミング、ピッキング・ハーモニクスetc.)のテクニックを余すところなく解説、指導してくれている。
BABYMETALの楽曲は、これらの超絶テクニックを駆使して演奏されており、いわば種明かしだが、やり方がわかったとて、誰もができるようになるわけではない。ぼくなんか、教則本を買いはするが、長続きした試しがないし、そもそも裸眼では、細かい文字やTAB譜が読めなくなっている(笑)
しかし、『Young Guitar』で、藤岡幹大神をはじめ、トッププロがやっていた誌上レッスンに食らいついた若者が力をつけ、現在第一線で活躍していることを考えると、日本では、ギタリストの技術が世代を超えて継承されていっていることは間違いない。
今回「講師」となった、Leda神、平賀優介神だけでなく、大村孝佳神やISAO神も『Young Guitar』その他の雑誌、教則本に執筆しているし、講座も持っていた。やはり、神バンドというのは、日本を代表する演奏家集団なのだと改めて感じ入る。
さて、YUIMETALが脱退し、SU-METALとMOAMETALの二人組になったBABYMETALが新たに築き上げていく「神話」はどうあるべきか。
SAYAがそのまま新メンバーとなって、従来の「キツネ様に召喚された三人の少女」(紙芝居)あるいは「時空を超えて旅する三つの魂」(GMB Chomichuk)に戻る可能性もあるが、現状では「新体制」がSU-とMOAを中心とし、五人のダンサーがサポートする体制になっている。そのため、二人の神話的位置づけを再考してみるのも一興である。
従来、BABYMETALは、メタルの神キツネ様=ウカノミタマ=御饌津(みけつ)の神=三狐=三人のキツネ少女というキャラクターを付与されていた。三人であることは必須であり、コスチュームにもキツネのしっぽがついていた。
しかし、昨年12月2-3日の広島Legend-S-では、YUIMETALが欠場し、最後の「THE ONE」のフィニッシュシーンは、ステージ正面の大階段をSU-METALとMOAMETALが登っていくところで終わっていた。
「神」となったSU-METALは神々しかったが、YUIの欠場によって、BBM楽曲をソロで演じきったMOAもまた、SU-の斜め下でまばゆいオーラを放ちながら神の座へと昇っていった。
本来ならば、20歳になったSU-のみが「神」となる演出で、その左右を、来年20歳になるYUIとMOAがついていくことで、三神誕生を予感させるようになっていたのだと思う。
だが、苦境に立たされたMOAが、2日間見事にそれを乗り切ったことで、MOAもまた「神」になったような印象があった。
結局それ以来、YUIMETALがステージに戻ることはなく、今年のWorld Tourでは、SU-とMOAを中心に、US、EUはMINAMI、MINAKOの2人、JAPANではこれにSAYA、KOTONO、SHOKOの3人が加わったChosen 7、シンガポール、オーストラリアはSAYAがダンサーとして加わった。
単独公演のセットリストは、US、EUツアーではSU-のソロ曲として「TATOO」と「紅月–アカツキ–」(2人のダンサー付き)の2曲、MOAのソロ曲として「GJ!」1曲(2人のダンサー付き)が配置され、JAPANでは「紅月–アカツキ–」と「GJ!」のそれぞれ1曲ずつとなった。シンガポール、オーストラリアでは45分のセトリだったため、ソロ曲は入らなかった。
つまり、4人体制、Chosen7とフォーメーションは変わったが、今年はソロシンガーとして、SU-とMOAが近づいていていったという側面もあるといえる。
今年1年、MOAは「GJ!」1曲を歌い切ったわけであり、一方ではMINAMI、MINAKOを従えたり、SAYA、KOTONO、SHOKOを従えたりして、ダンサーの要に位置し続けた。
言ってみれば、今年一年、SU-とMOAは二重星のようにBABYMETALという「システム」の中心になったのである。
二重星を中心に持つ「神話」の体系。
二人の女神を持つ神話体系は世界的にも珍しく、姉妹の女神はたいてい三人組だった。
ギリシア神話の運命の女神モイラ(クロートー、ラケシス、アトロポス)や、季節や秩序を司るホーライ(エウノミアー、ディケー、エイレーネー)、天照大神と素戔嗚尊の誓約から生まれた宗像三女神(田心姫神、湍津姫神、市杵島姫神)もそうだ。
だが日本には、『魏志倭人伝』に記述された卑弥呼と臺与、伊勢神宮の内宮(天照大神)と外宮(豊受大神)といった対になる女性(神)が存在する。
(つづく)

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