デニス 世界は美しくなんかない そしてそれ故に、美しい

朝から、ムギが「キャイ〜ン」と鳴いた。何が起こったのかと、慌てて行ってみると、ムギはケロリとしており、ムギを抱っこしているアヤが泣いている。「どうしたの？」と聞くけど、パニックになってて答えてくれず泣きつづける。「どうしたの？」と何度も聞いてると、震える声で「ムギがネズミのエサを食べた」と言った。アヤが気づいて、無理やりムギの口をあけて取り出し、口を洗ってあげようとしたため、ムギが鳴いたようだ。

「どれ？」と、ムギの口から出てきた小さな塊を見てみると、たしかにレイが昨日の夜仕掛けたエサに似ている。「アヤちゃん、このねずみ捕のエサは、ペットが食べても安全らしいの。ダッドがそれを確認して買ってきたんだよ。でもムギが届くとこには置いてないから、もしかしてそれが本当にネズミ捕りのエサだったとしたら、ネズミが落としていったのかな？それでも、大丈夫、その量だったらムギには影響しないから」と私。

しかし、なんとなく違っても見える。「何があったの？」とレイとデニスも起きてきた。レイもデニスも、ムギの口から出てきた小さな塊を見て、「これはなんとなくネズミ捕りのエサとは違うと思う。ほら、表面がキラキラしてないだろ？」とレイ。「たぶん、僕が食べたグラノーラのかけらだと思う。テーブルの脚の下に落としてたかも」とデニス。

前日から、アヤにムギが食べても大丈夫って教えてあげていれば、こんなに悲しまなくてよかったものを、情報不足で本当に悪いことをした。「アヤちゃん、ごめんね。ちゃんとペットには大丈夫って教えてなくて」と謝った。アヤはしばらくベッドルームで泣いていた。

レイが再度、ネズミ捕りのエサに関するレビューを読んでいたようだ。もしペットが食べたときの影響などを調べたかったのだろう。すると、笑いながら「ペットが死ぬどころか、このエサを食べたネズミが丸々太って、家族が増えたらしい。このネズミ捕りは効果ないや。別のを買わないと。レビューも2つ星」と、言った。

結局、別のネズミ捕りでネズミ捕獲作戦は再始動することとなった。

     女声合唱：東京音楽大学合唱団　 

     児童合唱：ＮＨＫ東京児童合唱団

     ■ マーラー：交響曲第３番　ニ短調

     クラリネット : マルティン・フレスト 

     ソプラノ : ヨアンナ・コショウスカ

     ■ モーツァルト/クラリネット協奏曲 イ長調 K.622 

     ■ グレツキ/交響曲 第3番 作品36「悲歌のシンフォニー」* 

■ （2016/11/19）

     指揮 : デーヴィッド・ジンマン

     ピアノ : レイフ・オヴェ・アンスネス

     ■ シューマン/「マンフレッド」序曲 

     ■ シューマン/ピアノ協奏曲 イ短調 作品54 

     ■ シューマン/交響曲 第3番 変ホ長調 作品97「ライン」 

■ （2016/11/26）

     指揮 : 井上道義

     ピアノ : アレクセイ・ヴォロディン

     トランペット : 菊本和昭

     ■ ショスタコーヴィチ/ロシアとキルギスの民謡による序曲 作品115 

     ■ ショスタコーヴィチ/ピアノ協奏曲 第1番 ハ短調 作品35 

     ■ ショスタコーヴィチ/交響曲 第12番 ニ短調 作品112「1917年」 

■ （2016/12/01）

     指揮 : シャルル・デュトワ

     ■ プロコフィエフ/組曲「3つのオレンジへの恋」作品33bis 

     ■ ラヴェル/バレエ音楽「マ・メール・ロワ」 

     ■ ベートーヴェン/交響曲 第5番 ハ短調 作品67「運命」 

■ （2016/12/11）

     指揮 : シャルル・デュトワ

     カルメン:ケイト・アルドリッチ